輝きも ぬくもりも この胸に息づいてる
開演前に流れる『With Love』の音量が大きくなる瞬間の、客席の静かな高揚感が昔からとても好きです。
あぁ滝沢歌舞伎に来たんだなぁ、と、初演のZERO以来の観劇に胸が高鳴りました。
幕があがって、大量の桜の中で舞う9人を、佐久間くんを見て、胸がぎゅっとなりました。
初演の南座の彼らと客席にいた自分を思い出しました。
新橋にも行ったのにそっちじゃなくて、ファーストインパクトが強すぎた南座のほうがフラッシュバックしてしまいました。
今だから言えるけど、少なくとも『ひらりと桜』の時点で目黒くんと康二を「同じグループの子」と認識することはできなかったこと。
不思議な違和感のまま、同じ衣装でそこにいる彼らを見ていたこと、終演後、少しずつ咀嚼して認識できたこと。
花の中で舞っているのにあまりにも険しい顔をして歌い踊る佐久間くんを見て戸惑ったこと。
彼自身、パフォーマンスに入り込む時は
「みんなが求めてる佐久間大介」
「曲の主人公として魅せたいこと」
に対しての矜恃みたいなものが言葉にせずともきっとあるんだろうなあと思ってるので、なんというか佐久間大介という人自身の
「想い」「決意」
みたいなものが見えて本当に驚いたこと。
南座では大サビがスクリーンの中のラウちゃんが歌う演出だったこと。
滝沢歌舞伎に今まで出る機会がなかった名前だけ聞いたことあるような知らない子がこの曲の一番いいとこを、その場にいないのにかっさらってったこと。
それを見て、あぁ、この子のためのグループになるんだという考えが頭をよぎったこと。
過去の南座のブログ読んでると随分気丈だけど(あの頃は加入直後の反省もあって、マイナスなことはリアルタイムでは書かないようにしようと意識しまくってたのもある)、
あの体験は割とトラウマだし
(今は色んな理由で減ったし、ラウちゃんの場合は前提が違いすぎるんだけど、わたしはジャニーズ特有の、知らない子供が突然その場に立たされていたりそれを見ざるを得ない感じがすごく苦手なのもあると思う)、
普通に大人気ないこと思っちゃってこと。
だからか、なんだか
「落ちた桜そんな蹴りあげんでも!」
とちょっと笑っちゃうくらいにはもう余裕を持って、というか純粋にいい曲だな、みんなかっこいいな、佐久間くん楽しそうだな、滝沢歌舞伎の佐久間くんは本当に桜の妖精だな、と思ってみる事が出来ました。
あれから、あっという間のように感じていたけど、過ぎた月日の長さを感じて、自分勝手だけど、より彼らが愛おしくなりました。
もちろん、寂しくなったこともあります。
その過ぎた月日の中で、Snow Manを取り巻く環境はガラリと変わって、滝沢歌舞伎を全員のルーティンワークとして軸に置くことが難しくなったことは演目を見ても明らかだったように感じます。
コロナ禍の関係も鑑みてだろうけど、殺陣が全員参加の演目じゃなかったし、いわだての刀投げもなくなって。なんというか、「ひとりでもお稽古できる」演目が増えた印象でした。
とはいえ、近いうちに滝沢歌舞伎で9人全員を見られることはなくなるかもなーというのは彼らの忙しすぎるスケジュールが示しているし、お芝居も腹筋太鼓も全員で取り組んでる感じとか、その忙しさの中でこの舞台に懸けてくれたことは沢山伝わってきたからそれで十分だと思いました。
と、こんな調子で追ってくと大変なのでここからは掻い摘んで書いていきたいと思います。
佐久間担としては、言及しない訳にはいかないのが『いつか』。
「佐久間担って『いつか』大好きだよね」と昔言われたことがあるんだけど、当たり前なんです。
だって「あの」『いつか』だから。笑
2014年の滝沢歌舞伎の『いつか』のSnow Manは、途中に彼らが一人一人スポットライトに当たる演出を貰っていました。
その時の佐久間くんがもう本当に本当にほんとーーーーーに美しくて、舞い落ちる桜の中で華麗にターンを決める彼だけが抜かれる瞬間があるのだ。それこそまさに桜の妖精。
私はその頃まだ観劇には行けずDVDだけで観たのですが、観に行ってればその瞬間にだけでもチケット代を払ったと思えただろうし、少なくともDVDはそこのためにお金をだしたと思っているくらい好きです。
そしてとにかく曲がかっこいいので、9人のいつかはどんな演出かと今回一番楽しみにしていたので、1番のサビを見てぶっ飛んでしまいました。主に涙腺が。笑
一人一人見せ場を貰う感じの演出だったのだけれど、佐久間くんはIMPACTorsの7人を引き連れて、演舞場の0番に立ち、サビを歌い始めました。サビの前半はまるまる佐久間くんのパートでした。
あの『いつか』で、佐久間くんが後輩をバックに1人で歌っている。
こんな日が来ると思ってませんでした。毎年辞めませんようにと思いながら、出演者の欄に名前があることに安堵した日々を思い出して、もう涙が止まらなくて。
滝沢歌舞伎と、日々積み重ねるお仕事のなかで、与えられた役目をしっかり果たしてきた彼への最高のご褒美だと思いました。
もちろん過去に比べて佐久間くんはよりSnow Manのパフォーマンスの要になっているし、「他担狩り」なんて異名をつけられている上にどんなところでも「おいしい」シーンが目に見えて増えているのでそれの一つ一つが毎回嬉しいんだけど、その中でもこの『いつか』で佐久間くんに与えられた演出はここ最近で観たもので一番嬉しいものでした。
そして『いつか』で付け足しのようで申し訳ないけど、もうひとつちゃんと書いておきたいのが、康二のソロパート。2番のサビの歌い出し、たった1人で演舞場の舞台で歌う康二は本当にかっこよかったです。
康二がジャニーズとして紡いできた歴史ほど歯がゆいものもなかっただろうなあと思うことが多々あったからか、諦めないでくれてよかったなあ、やっぱりステージの上の康二はかっこいいなあ、年々素敵になっていくなあと思い心が暖かくなりました。
それから、もうこれは好みの問題なのだけれど、
海外の人にウケそうな、スーパー滝沢歌舞伎への足がかりみたいな演目が並んでいて、ちょっと胃もたれがしたのは事実です。
究極の和のエンターテインメントってなんなんだろうね、、、とライトセーバーでやる殺陣ととうとうあの花鳥風月で9人でやる必要性と美しさがイマイチ感じられない連獅子を見せられ咀嚼しきれずに終わった感じがあるんです。
(今までで一番好きだと思った滝沢歌舞伎の演目が櫓のお七なので察して欲しい、、、滝沢歌舞伎の特性上、タッキーという存在ありきのものとSnow Manみんなで取り組むものとは分けて考えないといけないことは理解しています。でもやっぱりあれを佐久間くんで見たいしインパクちゃんからいわだてのやっていた黒子役が選抜されてほしいと思っているんですけどね)
でもなんとなく、もっとシンプルに歌舞伎というものの素晴らしさとかとっかかりやすさみたいなのがあったのになあ、と思ったりしました。
で、前置きが長くなったけど、やっぱりその中で滝沢歌舞伎が滝沢歌舞伎たらしめることにおいての岩本照と宮舘涼太というふたりの存在感は本当に大切だと思いました。
ZEROはSnow Manの舞台だけど、基本的に岩本照という存在を中心に形作られているのは一目瞭然ですよね。でもそれになんの疑いもなく当然と思わせるような、キャリアを積み重ねてきた滝沢歌舞伎のステージでしか見られない彼の魅力でこの舞台は溢れていると思います。
今年は歌舞伎パートで花道を駆け抜ける時なんてその存在感が恐ろしいほど大きくて、少し息を飲んでしまうほどでした。
歌舞伎メイクのひーくん、誰よりもかっこいいですよね。見られてよかったと思うもののひとつです。
そして、「究極の和のエンターテインメント」において、その「和」ならではの演出に欠かせないのが舘様のパフォーマンスだと思います。殺陣なんて、まず一人だけ腰の落ち方が違う。気迫がありすぎる。ライトセーバーのように刀が光ってようが、彼の持つ刀だけは本物のように鈍く光り、重みを感じる。
わたしが咀嚼できなかった連獅子は、もうずっと彼だけを見ていました。体幹の強さが他の子達よりあるんだろう、何をしてもブレないのほんとうにすごいです。
ハマり役の徳俵の旦那も帰ってきてくれて、相変わらずの最高の演技と殺陣を今年も見られて本当に良かったです。
いかんせん観劇は一回だったので他に言及がしきれないのが悔しい(目が足りなすぎるし基本的にずっと佐久間くんばっかり見てる笑)けど、この辺りで締めようと思います。『Feel the light, Lovely』の話もしたいんだけど。あれYouTubeに載らんかな、でも今年円盤用の収録なかったもんね、、『いつか』とともに幻になるのかな、、、
あ、これだけは付け加えたい。
基俊介さんに不可能という文字はないんか???超万能優等生すぎんか???滝沢歌舞伎における林翔太さんのような存在が、まさにZEROの基俊介さんでは????? と公演中頭をぐるぐるしていました。
ほんと凄いですあの子。こわいよ。何が出来ないのかを逆に教えて欲しい。
さて。ほんとに締めます。
滝沢歌舞伎を生で見て、ようやく春が戻ってきたように感じられたこと。
これが何より嬉しかったです。
私は遠征組なので飛行機が離陸した時点でちょっともううるうる来てたんですが笑、
例年以上に『With Love』の歌詞が沁みました。
あの曲の時の、乾ききっていない髪で晴れやかな顔をして、歌詞一つ一つを紡ぐように歌う彼らを演舞場で見られたのが本当に嬉しくて。
そして当たり前だけど、Snow Manは本当にかっこよかったです。きっと公演以外のことでもすごく忙しいだろうに、そしてただでさえしんどい舞台なのに、疲れとか見せずに最高にかっこいい、見応えのあるパフォーマンスを沢山見せてくれました。
何度目かの分からない、「彼らを好きになれてよかった」という気持ちでいっぱいのまま演舞場を出ました。
来年どうなるかわからないし、例年とは違うんだろうけど、
それでもまた、滝沢歌舞伎で舞い踊る彼らに会えますように。
(追伸:一年以上ぶりにブログ書いたらこの独特の疲労感が懐かしかったです。にしても語彙減ったなあ、くやしい)